公務員が不祥事を起こすと、処分が下されると同時に「依願退職」することが多い。「懲戒免職」とは違って、建前は当事者の願いに依っての退職なので、不本意ながら一応円満な形となるが、その裏では色々な駆け引きが行われて様々な悲劇や人間模様を生んでいるのだろう。

浮き世には、取り返しがつかないことがある。だから、諦めることも必要である。今の日本では、公務員になれたことは一つの身分を手に入れたことと同様であり手放したくはないだろう。けれども、駄目なことは駄目であり、花も嵐もあることは、どんなに身分のある人にとっても同様である。

芸能界で成功する人は一握りである。だからこそ、莫大な収入も可能となり、鼻は益々延び続けることは仕方がないだろう。芸人に品行方正を求める人は少ないだろうし、その必要がないのは当然であるが、クリアしなければならない規範までが免除されるわけでない。逆に、一部はより高いものが求められるだろう。

次長課長の河本準一が、母親の生活保護の受給で顰蹙を買った事件も大分前のこととなったが、これこそ芸能界を「依願退職」すべき事案だったのだろう。卑怯とは回復不能のダメージであり、卑しいイメージは簡単には消せない。

元々、面白いと楽しめたことはなかったが、お笑いでありながら、その存在だけで人を不愉快にしてどうしようというのか。ダメなものは駄目と諭す芯のある人はいないのか。
posted by 工房藤棚 at 12:46
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