2014年09月23日

土竜は土の龍か−モグラとの共生。

 
 モグラは、よく土竜と書くが「竜」の旧字体は「龍」なので、土龍でもある。 ただ、あのモグラと華麗で高貴なイメージの龍とは中々結び付かない。それは、土を掘ったトンネルの変幻自在な形が龍の姿の様に見えるからという説もあるらしいけれども、そもそも中国の土竜はミミズを指すというから真偽の程は不明である。

日本一短いトンネル
 そんな招かざる客のモグラが唐突に我が家にやってきたのは、夏も終わろうとしている8月末の頃である。ある朝、庭の片隅にモグラ塚を見つけたのだが、それがこんなに手こずることになるとは夢にも思わなかった。
 猫の額以下の狭い庭であっても、樹木のスペースと芝生と日当たりの悪い所は苔を育てていて、その苔をモコモコというよりボコボコにされたのを目のあたりにした陽の落ちた夕暮れ時には、やり場のない怒りとともに更に悪さは続くのだろうと不愉快で嫌な予感を覚えた。
 そして、芝生にも侵入される恐れが十分となったからには追い出すしかないと覚悟を決めた。
 生真面目で甘く狭い理由からではないが、殺生するつもりはないし普段でも余程でなければ農薬は使わないことにしているので出来ることは限られている。
 ペットボトルによる風車や、電気による振動とか音波も直ぐ慣れてしまうらしい。そこで、光にも反応しないほど目が見えない代わりに嗅覚は非常に鋭いというから、それに的を絞った。
 正露丸やハッカ油は好きではないだろうが効果は一時的であった。唐辛子もトンネルの中に1kg以上入れてみたが、ダメージを与えているかさえ覚束ない。それは、予想以上にしぶといというのが実感であり、慣れによるものかより強情になってきている気もする。
 まだまだ諦めたわけではないが、人が好きで育てている苔や芝生は美観の問題である。考えてみるに我が家においてはモグラによる最大の被害はトンネルによる植物の根の乾燥害だろう。

 そんな時見つけた一つの見識。
 作家 黒木安馬氏の〔農業経営者@2013年5月号〕の「21世紀だ!−人生・農業リセット再出発147」で、PDFより抜粋し読みやすさを考慮して一部改行を加えています。

碧の川
『・・・そこで、ふと考えた−こんなことを毎日やっているとミミズが先にいなくなってしまうのでは?
モグラが出るのは餌のミミズが豊富だからこそであり、庭に放し飼いにしている数十羽の鶏の糞のお陰で有機質に富んだ肥沃な大地になってミミズも増え、芝生が青々と育ち、モグラが喜ぶ。とすれば『進化論』を書いたダーウィンが言うように、ミミズがいなかったら地球は滅ぶだろう!の通り、土壌が豊かな証拠である。
ヨトウムシやコガネムシの幼虫をどんどん捕食し、どうしようもないやせた土地には棲まないモグラ。
踏み固められて窒息しそうな大地を耕して新鮮な空気を送り込んでくれていると受け止めれば、魔性どころか、天の川からやってきた救世主の住民かもしれない。
宇宙船地球号は、人間だけのものではない。万物の命の権利を考えれば、共生こそが平和。
良い日、悪い日、それは全部、自分の心が作り出す。思考回路を変えてあるがままの大自然に任せ、モグラと戯れながら気楽に生きるのもまた贅沢な人生か。』

碧の川
 そうは言っても、これからも試行錯誤を続けるだろう。そうして、画期的な方法は多分見つからないだろうし、拘りと達観のせめぎ合いの行方は知らない。
 

posted by 工房藤棚 at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2014年09月19日

 「バカ息子」の怪。


 外壁に「バカ息子」などと落書きされた妻は思った。
(江角なら我が家に男の子がいないのを知っているから、誰の仕業かしら)。

暗雲
 犯人も気違いではなかろうに、尋常な仕打ちならここまではしまい。

神の道
 品とか格とかは、生憎一代や二代で身に付くものではないのだろう。
 

posted by 工房藤棚 at 06:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言

2014年09月11日

 朝日の落日。

 
 「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり」 。

蓮花1
 「吉田清治 偽証」に関わる従軍慰安婦問題を切っ掛けにした終わりの始まりのうねりが、東電「吉田元所長 調書」誤報謝罪により加速度的に高まっている。

蓮花2
 日本国が終わるわけにはいかない。それは、声なき声さえ発しない私たちのものである。
 今年の大晦日にそれが発刊されていなくても一向に困らない。寧ろ、それはあるべき姿だろう。
 何を勘違いし続けた不毛で永い歴史だったのか。ようやく平成26年をもって悪夢から醒めるのだ。
 問題は右とか左ではない。傲慢を秘して滑稽で奇天烈で不遜な自虐報道が自滅した日である。

蓮花2
 「驕れる者久しからず ただ春の夜の夢の如し」。
 

posted by 工房藤棚 at 20:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言

2014年09月09日

仕掛屋定吉の動画「キャストパズル設計の思い出話」に敬意を表して。

 
 キャスト ラディックス等の作者として有名なAkioYamamoto氏のブログ「仕掛屋定吉実験工房」が、最近はコンスタントに日曜日毎の更新がなされている。

SEABREAM
 近頃は、「粒選り豆パズル」や「パズル飯」の話題が多いのだが、9月7日に突然「キャストパズル設計の思い出話」の動画がアップされた。

CAST CLAW
 AkioYamamoto氏によるCastPuzzleは、初期の♂と♀がテーマのCAST AMOUR・CAST DOLCEから、マリンシリーズを経て大きく成長した海の生物がモチーフの6部作であるCAST CLAW・CAST SEAHORSE・CAST SHARK・CAST SEABREAM・CAST STARFISH・CAST REEFと、個人的には傑作3部作と呼んでいるCAST BAROQ・CASR RADIX・CAST VORTEXとCAST HELIXがあり、それは豪華絢爛である。

CAST SHARK
 特に、キャスト バロック・キャスト ラディックス・キャスト ヴォルテックスは、パズルの神様が降りてきて、それに一番ふさわしい彼の手を借り、この世に誕生させたのじゃないのかと疑うほど神懸かりと呼ぶにふさわしい銘品で、有機的な美しさが渋く輝き、絶妙なバランスの仕掛けは高い難易度ながら諦めさせない不思議な魅力を誇るものであり、その秘話も明かにされている。

CAST STARFISH
 仕掛屋定吉氏がSUPERVISORとして参加し、今はもう絶版となってしまった平成18年11月発行の雑誌「The メカニカルパズル130」により、それまでもかなり詳しい情報はあったのだが、やはり本人が直に喋り、説明して頂いているのを観るのは別格である。

CAST REEF
 創造とは「新しいものを初めてつくり出すこと」は当然だが、他に「神が宇宙・万物をつくること」の意もあるという。それにふさわしい雰囲気を醸し出しているAkioYamamoto氏には、これからも永くCastPuzzleをはじめ多種多彩な新作を期待したいし、その意欲と才能は決して枯れてはいないだろう。

CAST SEAHORSE
 巷では、またキャストパズルの一部が廃盤となるような噂も聞こえてくる。しかし、メーカーであるHANAYAMAには、それらは失ったら取り返しのつかない大切な財産であるのは勿論のこと、コストでは計れない貴重な価値があることを見失わないで欲しいと強く願うものである。何故なら、オリジナルを生み育てた先駆者として永く残していく名誉ある責務を背負っていると同時に、他の追従や真似を許さない栄光も与えられているのだから。
 

posted by 工房藤棚 at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle

2014年09月07日

パーカー5TH インジェニュイティは新世代の筆記具か。

 
 5世代の高級筆記具と説明されている「PAPKER 5TH」が手に入った。パーカーといえば、あのクリップに矢羽を模したデザインが有名な老舗で、『従来の筆記モードが抱えていた課題を解決し、新たな筆記体験を実現するのが「パーカー5thテクノロジー」です』とあり期待はいやが上にも高まる。

PAPKER 5TH
 従来の筆記モードとは、万年筆、ボールペン、ローラーボール、ペンシルとのことだが、これらは適材適所で使用されているので、それはそれで存在価値はある。

PAPKER 5TH
 一番気になる『撫でるように滑らか、そして自分だけの書き味に』は、確かである。変な癖や引っかかりは一切ない。それは、リフィール(換芯)式のインクとペン先のチップの柔らかさと本体のフード部との絶妙なバランスがもたらすものだろう。『ペン先のチップは、使うごとに書き手の筆記角度に合った形状に馴染みます』は、自分好みに道具を育てていく過程が楽しみであり、より愛着も湧くのである。

パーカーペン先
 『リフィール交換が簡単で手間いらず』も当然であるが、それは前の『自分だけの書き味に』がリセットされることも意味する。そしてリフィールの値段が一本約千円弱するのもパーカーのパーカーたる所以で、そこに価値を認めるかが長く大切にするか否かの分かれ目になるのかもしれない。

パーカーペン先
 『書いた後のインク掠れを防止』も、高いポイントであり、鮮やかな発色とボールペンやサインペンとは一味違った筆跡は、今の時代に却ってお洒落である。
 特殊なペン先構造とリフィールのベンチ穴により、インクのドライアップを防ぐ『一晩キャップオフしても、インクの蒸発からペン先を保護』する技術も新世代の筆記具と呼ぶにふさわしいものであろう。

パーカーペン先
 商品名の「インジェニュイティ(INGENUITY)」とは、創意あふれるアイデア、発明品との意であるらしい。古く歴史のある会社が、新しく今までになかったものを創り出していく。たとえそれにより今までのものが陳腐になっても、時代の先を走り続けなければならないのは当然のことだろう。

PAPKER 5TH
 必要十分な重量感と、安物では絶対に醸し出さない雰囲気と、万年筆に似た時代に流されない外観は男の持つ道具として十分魅力的である。しかし、自分で購入するには躊躇せざるを得ない価格は、逆に言えば文具好きの人へのかなり奮発したプレゼントとして最適である。
 

posted by 工房藤棚 at 19:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
                                       .
Logo