木喰上人の生誕300年を記念し、「木喰展」が山梨県身延町なかとみ現代工芸美術館で、7月14日から10月21日まで開催されている。
「わが心 にごせばにごる すめばすむ すむもにごるも 心なりけり」。
木喰上人は61歳より仏像を彫り始め、80歳で一千体、90歳で二千体の造像を誓願したという。残した数多くの強い個性で独特の微笑みの像は、既存の価値観とは違って枠を突き抜けたものであり、溢れる気力と意欲と迫力に心打たれた。
300年は随分と永い時間であろう。当然ながらハズキルーペはなくハイス鋼はなくまともな資料はなく夜の闇は深く長い。されど、人の根っこのところではなっから適わない。

どこかを鍛え直さないと一生かかっても自分の言葉では言えない。「まるまると まるめまるめよ わが心 まん丸丸く 丸くまん丸」。