2015年08月02日

三千世界を袈裟切りにした「傑作コラム集」。

 
 週刊新潮は、昭和31(1956)年出版社系初の週刊紙として創刊されたそうで、約60年で通巻3000号であり、今週はその記念特大号で特集は『三千世界を袈裟切りにした「傑作コラム集」』である。

苔
 それは鬼籍に入った達人「山口瞳」「山本夏彦」によるもので、■「男性自身」傑作選三編、■「夏彦の写真コラム」傑作選六編であり、前書きで『両達人の「精神」は今も週刊新潮の中に脈々と息づいている』と紹介している。

苔
 一昔以上前に亡くなられた山本夏彦さんが話題となることは今では殆どなく、ワックから出版されていた『山本夏彦とその時代』シリーズも、2012年11月の「戦前まっ暗のうそ」4巻を最後に発行が途切れている。10巻の「夢想庵物語」まで予告されていたのだが、今後の見通しは非常に暗いだろう。

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 氏が生前よく書かれていた「読者は作者の遺体がつめたくなると同時に去るから蚤に似ている」は、半分以上謙遜が含まれていると考えていたのだが、その洞察の鋭さは悲しい事実ながら辛口名人の面目躍如であろう。

蘭
 その六編は厳選集に相応しいもので、「崩御か薨去か死去か」から一部を紹介し、新しい読者が興味を示すことを期待したい。
 『 よかれあしかれジャーナリズムは時代をさきどりするものである。すでに社会主義は時代遅れである。それは敏感な記者なら知っているはずである。私はジャーナリズムを嫌悪しかつ軽蔑しながらなおなが年そのなかで衣食してきたものである。だから、せめて自分でも信じていないことを書くなと言いたい』。
 

posted by 工房藤棚 at 12:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 山本夏彦
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