「はずる」の新作キャスト シフト(CAST SHIFT)が2月18日に発売になった。GAME LEVELは3であり萌黄色の外箱の右下には、御丁寧にも斜めに「はずすパズル」と書かれている。
キャスト シフトは年の初めにはAmazonにて予約を受け付けていて、2月中旬を楽しみにしていた。だが公式Twitterでは2月1日に「3月発売を予定していましたが、まさかの前倒しで、2月中には発売できそうです」と意味不明な発表があった。他人事ながら不可解な対応で心配していたが、無事手にすることができた。
それにしても難易度3であるので、難しさは予想がつくが、更に御丁寧な外箱の説明文は甘い。緩いとも言えるしメーカーはターゲットを随分と下げているのだろうが、かなりズレている気がする。
「SHIFT」と「HANAYAMA」が刻印されている、それぞれの2枚は同形であり、その上2種類もほとんど同じ形状であるが、わずかな違いが味噌であるのは見当がつく。
4枚のピースが井桁に組み合わされていて、特定の方向にはかなり自由に動くので「はずす」ことは難しくない。その上外し方は一つだけではないので、運が良ければ文字通り「一瞬」である。
そうしたら直ぐに4枚をバラバラにしてしまおう。それから「はずすパズル」の重要な任務を遂行し終えた満足感に浸ってコーヒータイムにしよう。落ち着いたら2枚のみにある中央の謎の穴の意味をじっくり探ろう。
戻し始めてシフトのLEVEL3が伊達でないことを悟るだろう。もう二度と戻すことが出来ない恐れに怯えるだろう。前後でも左右でも可能な理屈を知るだろう。「はずる」の前は「キャストパズル」であったことを思い出すだろう。
外すことより元に戻すことが難しいパズルはいくらでもある。戻すことによって愛着が深まるパズルは沢山ある。キャスト シフトはまさしくそれで、外す容易さや時間で評価されたら辛い。紛れの多い不思議感覚は名品キャスト デビルに通じるものがあり、初心者の入門用にも適切であろう。
今更書いたところで詮無いことは充分承知しているが、「はずる」はいかにも「はずすパズル」イメージが強過ぎる。残念ながら象徴的なキャスト ダイヤモンドしかり、本キャスト シフトには「はずる」は似合わない。
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