2009年03月21日

高島俊男著 「お言葉ですが…」シリーズ考。


 「お言葉ですが…」シリーズの最新文庫本「お言葉ですが…I ちょっとヘンだぞ四字熟語」が3月10日に発売になっている。

 「お言葉ですが…」は1995年から、2006年まで「週刊文春」に連載されたエッセイで、一年分が単行本一冊となり、それを3年後に文春文庫に収める「一粒で3度美味しい」シリーズである。

 今回の文庫版あとがきに『内容は多岐である。そもそもこのタイトルが初めからかけ言葉のようになっている。「言葉についての話です」という意味と、「お言葉ですが貴下の見解に愚生は同意できませんな」という意味である。であるから、言葉についての話を柱として、それに何らかの異義申し立て、さらに、そのときどきにわたしが興味をおぼえたことを方面にかかわらず書いた』と説明している。

 その単行本と文庫本との関係だが、サブタイトルが違うものがあるので紛らわしい。

 単行本。
 1 お言葉ですが…         1996年10月
 2 「それはさておき」の巻      1998年 1月
 3 せがれの凋落           1999年 1月
 4 猿も休暇の巻           2000年 2月
 5 キライなことば勢揃い       2001年 2月
 6 イチレツランパン破裂して    2002年 6月
 7 漢字語源の筋ちがい       2003年 4月
 8 百年のことば           2004年 2月
 9 芭蕉のガールフレンド      2005年 2月
10 ちょっとヘンだぞ四字熟語    2006年 3年
11 お言葉ですが…         2006年11月
   お言葉ですが…<別巻1>  2008年 5月

 第1巻〜10巻までの出版社は文藝春秋。そして、第11巻・別巻1は連合出版である。そこに曰く因縁があるのである。

 第1巻〜10巻は大体一年の周期でシリーズが追加されているのだが、第11巻は前作の僅か8ヶ月後には発売となっている。

 その第11巻は気合いが入っている。「お言葉ですが…」通巻索引が付属しているのだ。各巻の目次があり、それによって全シリーズの索引を可能としている。
 今では、本を編集している時点で電子化されているので、理屈としては難しくないのだろうが、その便利さは画期的である。文庫本も構成は単行本と同様なので、文庫本でも有効である。

 別巻1も「お言葉ですが…」を名乗っているが、「週刊文春」に連載されたものでは無い。タイトルを借りただけで、色々な処に発表したものの寄せ集めである。

海と空と富士山。 

 変わって文春文庫。
 1 お言葉ですが…        1999年10月
 2 「週刊文春」の怪        2001年 1月
 3 明治タレント教授        2002年10月
 4 広辞苑の神話          2003年 5月
 5 キライなことば勢揃い      2004年 6月
 6 イチレツランパン破裂して    2005年 7月
 7 漢字語源の筋ちがい      2006年 6月
 8 同期の桜             2007年 6月
 9 芭蕉のガールフレンド     2008年 6月
10 ちょっとヘンだぞ四字熟語   2009年 3年

 第2巻、3巻、4巻、8巻のサブタイトルが単行本とは違うので注意が必要である。
 本シリーズの特徴である〔あとからひとこと〕が、文庫本で新たに追加されたり、解説とあとがきが読めるから両方購入するのも手ではあるが。

 しかし、第6巻以降は「解説」が省かれている。また、第2巻〜6巻には索引が付いているのだが、第7巻以降には何故か付かない。明らかに、力の入り具合が尻すぼみなのである。

  単行本は第11巻まで刊行されたが、文庫本はこれでお終いかもしれない。

 文藝春秋のオピニオン・リーダー誌「諸君!」の休刊も決定して、高島俊男のファンは寂しい思いをしている。是非、新たな舞台が用意されることを期待したい。

posted by 工房藤棚 at 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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