2009年04月29日

ハナニアラシノタトへモアルゾ。

 ラジオでは、TBSラジオの「森本毅郎・スタンバイ!」内「日本全国8時です」が一番のお気に入りである。
 その火曜日のコメンテーターで詩人の荒川洋治氏が、少し前に紹介していたのが「画本 厄除け詩集@井伏鱒二 画 金井田英津子―パロル舎」。

厄除け詩集 表

 森本毅郎さんも絶賛していたので期待して購入した。非常に趣(おもむき)があり期待通りである。因みに、漢字は全て旧漢字を使用しているのも懐古調の効果を生んでいる。

 ゆったりとしたレイアウトで、その画の基本イメージが「燐寸」。それが、随所に効果的に配置され、妖しく懐かしい雰囲気を醸し出している。

厄除け詩集 裏

 その構成は、
  厄除け詩集 12篇
  訳詩    17篇
  拾遣抄より  1篇で
その全てに金井田さんの画が添えられている。まさしく金井田さんの画集としても通用するもので、この雰囲気は独特で、薄暗くて暖かい。

 その中で、いい感じの一枚を紹介したい。

厄除け詩集 お気に入り

 訳詩で有名なのは「勧酒」。
  コノサカズキヲ受ケテクレ
  ドウゾナミナミツガシテオクレ
  ハナニアラシノタトヘモアルゾ
  「サヨナラ」ダケガ人生ダ

 実は、詩集を購入したのは初めてなのだが、これが日本の詩か!と感銘を受けたのがこれである。

  寒夜母を思ふ
 『 ・・・
 私は夜ふけて原稿書くのが商売だ
 写真などよりドテラがいい

 私は着たきりの着たきり雀
 襟垢は首にひんやりとする
 それで机の前に座るにも
 かうして前こごみに座ります

 今宵は零下何度の寒さだらう
 ペンのインクも凍てついた

 ・・・ 』


posted by 工房藤棚 at 09:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/28761993

この記事へのトラックバック
                                       .
Logo