随分と長いタイトルであるが、新潮文庫の「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」を読んだ。
単行本は平成20年6月に新潮社から刊行されていて、文庫本はこの10月に発売になったばかりである。
そして、11月下旬には、小池徹平主演で映画化されるという。
『2ちゃんねるで話題騒然。現代の蟹工船とも評された奇跡のスレ、待望の文庫化。』だそうで、大分前に話題になった「電車男」のパターンである。
本の体裁も、当然横書きで、見開きも普通の本とは逆である。横書きはわかるが、見開きも逆にしなければならない理由は不明だが、変わっている印象を与えるインパクトはある。
殆ど、ノンフィクションということになっている話は面白い。ただ、「2ちゃんねる」を知らない人が、何の予備知識もなく楽しめるかは微妙であろう。
ただ、その基本は2つ。その一は、本人が書いているのは、最初は「1」さんで、後は「マ男」さん。それは、薄い網掛けとなっていて、それ以外は他人が勝手に書いている部分。
その2は、話はリアルタイムではなく、思い出話であるが、それに対する反応は当然リアルタイム。
『最終学歴中卒、ニート歴10年。母の死をきっかけに一年発起したマ男は、プログラマの資格をゲットし、IT企業に就職する。待望の社会人生活の先には輝かしい未来があるはずだったが―』であり、かなり悲惨な状況が続くが、底なし沼に引きずり込まれるような不気味さはない。
実は非常によくできた、山あり、谷ありの爽快感さえ味わえる物語である。それは、絵のない漫画感覚で軽く読めるが、この世には色々な人や世界があり、だから生きていけるという人生応援歌になっている。
2009年10月11日
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない。
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