キャストパズルで「一番お洒落なパズルは?」と問われたら、やはり、このキャスト ビオロンとなるだろう。
それは、ゲームレベル2なので、あまり目立たない存在だが、その美しさはキャスト マーブルと双璧ではないか。
同じキャストパズルであるが、その美しさは異質でキャスト ビオロンの美しさは優しい。
その仕上げは、普通言う銅色だが、キャストフラグやキャストスターのようなざらついたものではなく、キャストS&Sに似た光沢のあるものだが、その細工の品質感は明らかに高い。
ビオロンとは、フランス語で「バイオリン」。そのゲームテーマの「弦」は、ブァイオリンとその弦をイメージしているというが、それは言い得て妙である。
実際にパズルとして挑戦すると、人によってはゲームレベル1〜3のなかで一番強敵だと感じても不思議ではない。
なぜ、意外と難しいかと言うと、三つのパーツが絶妙に絡み合うからである。それを、ブァイオリンの窪みを巧みに利用して、解きほぐしていくのだが、一筋縄にはいかない。また、戻すことでも十分にパズルの醍醐味を味わうことができるだろう。
キャストパズルの楽しみ方にも、色々あるだろうが、適当に難しくて、必ずクリアできるだろうとチャレンジの意欲を失わず、そして、それを叶えることができるパズルはそう多くない。
その上にインテリアとしても、全く不自然でないものとなったら、キャスト ビオロンの右に出るものはないだろう。
キャストパズルの年代史によると、このVIOLONが発売されたのが2003年10月。もう、7年以上経っているのだが、全く古くならない。
携帯電話でも、車でも、テレビでも、7年前と同じ商品を堂々と販売できる商売は、あまり多くない。
同じ意味で、ルービックキューブも強い。全く同じものではないとしても、はや30年である。
案外そんなとこに秘訣があるような気がする。それは「変える必要がないこと」。
当然、最前線を走らなければならないものはある。しかし、それだけではないじゃないか。
皆が同じ方向を向く必要なんて無い。皆が同じものを求める必要なんて無い。
少し落ち着いて、腰を据えて、視点を変えて、そうして、前向きに。
キャスト ビオロンは充分に輝いている。
それは、レベル2とか、3とか、とは違う価値観である。
それは、時代に流されない強さである。何故なら「美しければすべてよし」。
それは、その時には、決して手を抜いていないし、意を尽くした故の美しさであろう。
キャストパズルを楽しんでいると、明らかに状況が変わる時がある。
それは、何度も何度もチャレンジした道だと思っていたのだが、まだ踏まぬ道のこともある。
その道は、行き止まりだと、歩まずに諦めた道のこともある。
泥臭く歩む以外に、新たな道は拓けない。
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私が約7年前に購入したビオロンよりも艶が強く、VIOLON の文字の彫り方も異なるのですがいつか改良されたのでしょうか。
記事を読ませていただいて新たに気づく魅力も多く、より一層愛着が湧いてきました。
拙ブログを始める前後に購入したものですから約5年前のものだと思います。形の優雅さや質感が少しでも伝わればと多数の写真で紹介してみました。
また機会がありましたら是非お立ち寄り下さい。