これ無理です。人より誇れるのは少しばかりの器用さだけでは諦めざるを得ません。そんな絶望感に襲われるのは「CAST QUARTET(カルテット)」。その難しさは半端ではないし、尋常でもない。
外すだけなら粘りに粘ればどうにか可能だろうが、戻すことはただ我武者羅に取り組んでも埒が明かない。閃き以上に忍耐を必要とするのが厳しい。
ゲームレベルは当然の6。
個人的にはキャストパズルの難易度bRが「CAST ENIGMA(エニグマ)」、bQは「CAST VORTEX(ヴォルテックス)」。そして、堂々のbPが、このカルテットである。それは優しさとは無縁で、唯一無二の強敵である。
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CastPazzleで、ピース数が一番多いのが「CAST SPARAL(スパイラル)」で5個。ただし、これは円形に組む物なので難しさとは別である。
ピース数が4個も意外と少なくて、「CAST DONUTS(ドーナツ)」、「CAST MARBLE(マーブル)」、「CAST SQUARE(スクエア)」とカルテットだが、同じ四つの部品の組合せでも、カルテットは別格と言ってよいだろう。何故なら、ドーナツは一目瞭然で紛れがない。マーブルはそれ以上に明白である。スクエアには自由がある。
また、「CAST RING(リング)」と「CAST RINGU(リングU)」もそれぞれ4個、5個のパーツからなるが、外してもバラバラにならないので別の次元の話となる。
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カルテットとは、4人組とか4重奏とかの意味だが、正に4個が妖しく錯覚を起こさせ、渾然とした世界に迷い込ませる。ただ、注意深く観察すると角度の違う2個×2からなっているのは分かる。けれども、分かるのはそれだけ。残るのは、四角の中に四角が存在するという謎。
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ガチャガチュやっていれば、動くから外れるのでしょう。狭い中を慎重に動かせば色々な形に変化するから、戻せるのでしょう。それにしても判りにくい代物である。
もし、これが「CAST COIL(コイル)」のように、2色仕上げとしていたら大分イメージが違うだろうし、それでも立派にパズルとして成り立ち評価されるだろう。それは、兎に角わけの分からなさから解放され、操作性の悪さを和らげる気がする。
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それに引換え、もう一つの組み方の爽快感といったら何だろう。これぞパズルだといった組む形の面白さと、その精度。一度力を込めて組み上げると二度と外すことができなくなる程の精密さ。正規の形で外すことや、戻すことの難易度とイライラ感とは別世界である。
この極端がカルテットの真骨頂であり不思議さであり、他のキャストパズルにはない特徴である。
これを造り上げた人は凄いと思うが、人を選ぶパズルであることは間違いない。よっぽどのセンスと根性があれば別だが、短気な人は用心したほうがいいだろう。
逆に言えば、これを難なくクリアできる強者は、人に自慢できる大きなものを持っている。それは、並外れた観察力と記憶力と推理力と洞察力と、器用さと閃きなのでしょう。
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