2012年12月13日

一品で二度美味しいキャスト ナットケース。

 
 ナットケースという名前のパズルで、中に入っているナットを取り出し、また元に戻して下さいと言われるとナットのケースの仕掛けかと納得する。
 しかし、nutcaseという単語を調べると、狂人とか、頭のいかれた奴で、良くて風変わりな人である。

キャスト ナットケース1


 CAST NUTCASEは、それを1.鋳造された(cast)ナット収納ケース(nutcase)と、2.キャストパズル(cast)熱狂的マニア(nutcase)の二つの意味を込めていると書いている。かなり効いていて旨いし妙に納得する説明である。

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 また、本体のボルトに刻印された「nut」と「case」を、初期は「nut-case」であるが「case-nut」としても楽しんでほしいと紹介している。一品で二度美味しい逸品なのである。
 二通りの楽しみかたがあるキャストパズルでは、キャスト カルテットが有名であり、これはもう両方とも絶品で完璧であった。このナットケースも片方できれば難しくはない筈だが、スムーズに組み上げる人ばかりではないだろう。

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 その姿は多彩なキャストパズルの中にあっても異彩を放つものであり、類似するものは一切ない。作者はキャスト チェーン他多数の名作を提供しているオランダのオスカー氏であり、面目躍如の総合難易度6二冠である。

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 難易度6が示す通り簡単ではない。諦める人も続出だろう。二つのボルトの動きの遊びや、ケースの意味ありげなガタにより、取り出す姿はイメージできるのだが、それが形にならない。根気よくずらすのが正解では辛すぎるし、物理的に無理なことはどんなに粘っても無理である。

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 今考えると、最初に解いた時は運も見方をしてくれたんだろう。ナットを解放して中を覗けば「そうなんだよな」と驚きは少ないが、それをキャストパズルにする発想力と精度には大きな驚きを覚えた。

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 喜び勇んで「case-nut」に挑戦すると、また苦労する可能性が大いにあるから用心が必要である。明らかにこちらの方が難易度が高いし、変に組み合わせると歪んで収拾がつかなくなる。「慌てる乞食は貰いが少ない」と古人は諫めた。

CastPuzzle7


 何でも分かってしまえば何とでも言えるし、そこには大きな喜びもある。だから、パズルは自分で解くことである。どんなに進めなくても、それはそれである。時間が経てば解決する可能性もあるし、気分を変えれば思いあたるふしも見えるだろう。絶対に短気は禁物です。そう、自分を信じましょう。
 

posted by 工房藤棚 at 20:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle
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