総合難易度1、ひらめき指数1、論理指数1とオール1は学校の成績表ではないのでむしろ名誉であり、キャスト ループ(CAST LOOP)は独自の地位を築いている。それを支えているのは、簡単は簡単であるがそのシンプルなデザインをはじめ艶やかな触り心地や達成するときの絶妙な感触である。
箱に入っている状態が完成形でないのはキャストパズルではこれだけではないか。また、細い革紐が付属しているのはペンダントとしても使えるとのメッセージか。難易度は高くないが戸惑う要素が全く無いかというと、そうではない。様々な組み合わせがあるような気がして、妙な不思議感覚に襲われるが、最後は誰にでも自分の力でクリアの瞬間を迎えることができ、それが皆に評価される所以だろう。
最近廃盤になったCastPuzzleは、全て難易度が低いのが特徴である。日本人は他の国と違って難易度の高いパズルを好む傾向があるそうで、それを如実に示しているのだろう。
引退したパズルでゲームレベル1は、キャスト A.B.C、キャスト キー、キャスト バイクとキャスト フラグである。A.B.Cとバイクは迷路系で、そのジャンルは色々な後輩が多数送り出されたので影が薄くなったのだろう。キーはキャスト キーUにその席を譲る形となった。フラグは唯一無二であり独特の存在感を示していたがパズルとしては簡単過ぎたのかもしれない。
ゲームレベル2では、キャスト キーリングとキャスト クリケットが消えることとなった。キーリングはオスカー氏の手になるもので、何故か見当が付かないが地味だったのは間違いない。クリケットは独特の造形が光っていたが、その華奢そうな雰囲気は場違い感を生み人気が上がらなかったのだろうか。
それぞれに味があったので残念である。その結果、総合難易度1は2品となってしまったが、それはHANAYAMAがいつまでも旧態依然ではないという決意の表れでもあるのだろう。そして廃盤となった初期のキャストパズルを支えた仲間たちは、今なら入手できる可能性が高い。個人的にはキーとフラグはお勧めであり「後悔先に立たず」は常に真理である。
【HUZZLE・CastPuzzleの最新記事】