2016年11月13日

パズルの面白さと楽しさをキャスト ダイヤルで考えた。

 
 ハナヤマよりキャスト ダイヤル(CAST DIAL)が、予定通り11月12日から発売になっている。キャストパズルを「はずる」とシリーズ名の変更が行われて早4作目であり、順調なペースの新作である。

キャスト ダイヤル
 ゲームレベルは4であり、作家はVesa Timonen氏である。氏は前作キャスト インフィニティの作者であり、キャスト シリンダー、キャスト ドーナツ、キャスト ループなども彼の手になるものである。

CAST DIAL
 キャスト インフィニティは、毀誉褒貶の激しいパズルとなってしまったが、彼にとっては非常に不本意であろう。ただ、時間が経てば必ず正当な評価を受け次第に多くの支持を集め続けるだろう。

はずる
 黒色のおむすび形の中には裏表両面にダイヤルが配置され、それは枠の中でスムーズに回すことが可能であり、ダイヤル同士の回転もほとんど抵抗はない。それは、商品の名称にもなっているので重要な動きをすることが予想されるが、その自由さや自然な動きは、このパズルが簡単でないことを予感させる。

キャスト
 まさに、その通りでありダイヤルは意味もなくまわるだけで何の変化もなく、進歩もなく、手応もない。きっかけもなく、ヒントもなく、情報さえもない。わずかにAmazonの商品の説明「まずは外見をしっかり見ないと一歩目さえ踏み出せないかも!?」。
 それにしても、初手がこんなにも手掛かりを与えないパズルも珍しいだろう。それからも『ただ進むだけではなく、時に一歩下がることも重要である』。

ダイヤル
 個人的には、「内部構造の”読み”で挑む」―からくりボックス系は好きなタイプなので、救いのない時間さえ苦痛ではなく、それはそれで楽しめるから全然問題ないが、人によっては理不尽な難しさと捉えられるだろう。
 そうして、外すことができて、ダイヤルの内部の仕掛けはと見ると形は単純だが、簡単には思いつかないもので理屈は何とはなく理解できないこともないが奥は深い。それは、おむすび枠との組み合わせの妙で、その発想の次元の高さには恐れ入った。

キャストパズル
 もし自分が初心者ならば、キャスト ダイヤルを面白いと遊べるだろうかと考えると、難易度を別としても、やはりキャスト チェーン(CAST CHAIN)やキャスト エニグマ(CAST ENIGMA)などとは異質の世界であるのは確かである。
 今はもう廃盤となってしまったキャスト キー(CAST KEY)は、妙に懐かしく時々無性に遊びたくなる。改良されより難しくなったキャスト キーUでは薄い愛着がある。キャスト フラグ(CAST FLAG)も捨て難い。最初マリンシリーズで登場し、後に大きく精密にリニューアルされたキャスト シーホース(CAST SEAHORSE)やキャスト スターフィッシュ(CAST STARFISH)をはじめとする6部作。キャスト ビオロン(CAST VIOLON)の角と丸が自然に馴染む調和。それは、優しく穏やかで静かである。
 AkioYamamoto氏の永遠の名品三部作であるキャスト ヴォルテックス(CAST VORTEX)、キャスト ラディックス(CAST RADIX)、キャスト バロック(CAST BAROQ)。Vesa Timonen氏のキャスト ループ(CAST LOOP)やキャスト ドーナツ(CAST DONUTS)。更にキャスト マーブル(CAST MARBLE)さえも。みんな、みんな柔らかい。そこにあるのは余裕と遊びとゆったりとした温もりである。芯が真っ直ぐであり華麗で洗練され、その上に颯爽としていて格好良い。 そう、外連味や嫌味とは対極の「粋」なんだ。問われるのは「美しいか」が全てである。

CastPuzzle倶楽部
 一歩目さえ踏み出せない人へのヒントは、やはりダイヤルの外観をしっかり確認し、枠の動きを推測し理解して、僅かな変化を見逃さず、最後は諦めずに考え挑戦し続ける自分を愉しむことだろう。

解き進める
 番外:「はずる」チームは実は一人なんだろうか。上の11月13日現在のHANAYAMAのホームページの商品説明「説き進める」とは何かと思ったら、箱裏の説明書きでは「解き進める」で納得した。
 

posted by 工房藤棚 at 14:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle

2016年10月05日

安心して下さい。別解は解決してますキャスト インフィニティ。

 
 キャストパズルを「はずる」シリーズと名称変更し、長らく待ち望まれた難易度6の怪物が満を持しての登場なので、期待はいやが上にも高まっていたキャスト インフィニティ(CAST INFINITY)だが、一部で散々な評価を受けて残念である。

2つのキャスト インフィニティ
 その要因の一つが簡単過ぎるという感想である。けれども、その手順や方法は本来想定していなかった解法によるものの可能性もあり、その上、発売前に定義があやふやで不明朗な手順数がTwitterにて公表されていたので、より混乱に拍車を掛けてしまった。もし、不用で禁断の近道を解消したら、どれほどの名誉が回復できるのだろうか。

新旧組み合わせ
 新発売からある程度時間が経過して、なんとはなしに改良されたという雰囲気が感じられたので確認してみることにした。最新版が必要なので、おそらく現在日本で一番売れていると考えられるAmazonにて、もう一つ購入して色々な組み合わせを試してみた。写真の赤色が旧品で、マジックインクを塗っただけであるが、その影響で動きが重くて固く思いの外苦労した。

真理値表
 安心して下さい。それは、上の真理値表の通り別解は解決していたのである。論理式Z=Bは、原因はBのみにあることを示していて、そのBは片方のリング(INFINITY∞とHANAYAMAの刻印有り)で、目視で確認しても変化は一目瞭然であり鮮やかな復活である。改良版で別解を試しても固まってしまうだけであり、新キャスト インフィニティはスッキリとした。

リングINFINITY
 メーカーであるハナヤマからは、一切アナウンスがないので、不良ロットが紛れ込んでしまったのか、大至急で型を修正したのかは不明である。それが何個出荷されたのか、いつから新ロットとなったのか、旧ロットは回収したのか全て闇の中であるが、新旧交代は時間が解決するだろう。あの別解は白昼夢だったのであり幻となったのである。そうして、3年後、5年後キャスト インフィニティはどんな評価を受けているのだろうか。

CastPuzzle倶楽部
  別解の無いINFINITYも操作性は全く変わらなかった。改めて云うことでもないが、この新パズルで怪我をするには特殊な才能が必要だろう。キャスト インフィニティは、あいにく幸薄い生い立ちとなってしまったが、アイデアもデザインも味も趣も別格であり一級品であるのは間違いない。また、その唯一無二の美しさは永く愛され続ける価値があり他では得難いものである。 
 更に、同じVesa Timonen氏による「はずる キャスト ダイヤル」も来月の発売予定であり、大いに期待したい。
 

posted by 工房藤棚 at 06:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle

2016年08月06日

罠か王道か、はずる第3弾キャスト インフィニティ。

 
 キャストパズルが「はずる」シリーズと衣替えしてからの第3弾はレベル6の「キャスト インフィニティ(CAST INFINITY)」である。ハナヤマからは公式なアナウウンスはなかったが当初はキャスト ダイヤモンド、キャスト ケーキと3作同時発売予定であった。それがインフィニティだけ8月6日発売予定となって心配していたが無事手に取ることができた。

キャスト インフィニティ
 ∞マークのインフィニティとは、無限とか無限大の意で、電気保安業者が絶縁抵抗を測っていて計測値判読以上はインフィ、インフィと読んでいたのを思い出した。
 日産自動車の北米などでのブランドや、コーセーの化粧品シリーズ名などに使われるように曰く言い難い格好良さがある。

CAST INFINITY
 キャスト インフィニティの形はまさに∞であり、外箱の『はずすまでの動きもはてしなく続くことから命名した』自信作は本当に久しぶりとなる難易度6を誇る。
 調べてみると、初めは難易度5で発売されレベル6に格上げされたキャスト ヴォルテックスが2008年、反対に難易度6で売り出されたが途中からレベル5となったキャスト スクエアは2010年の販売であるから、ゲームレベル6を名乗るハードルは容赦なく高いしメーカーも安易な妥協はしていない。
 それにしても、人によってはキャストパズル最難関と呼ぶキャスト ヴォルテックスが当初レベル6ではなかったように、あまり数値にとらわれる必要はないのだろう。怖れず・侮らずが愉しむ秘訣である。

∞
 シンプルでスマートな新作は、フィンランドのパズル作家Vesa Timonen氏によるもので、キャスト ループやキャスト ドーナツ、キャスト シリンダーなどを手がけている気鋭である。個人的に比較的新しいパズルの中では好感度一二を争うキャスト シリンダーの生みの親によるものだから期待は一層高まる。

無限
 予想通りの無駄に大きくもなく、小さ過ぎることもないメッキ仕上げの2ッの円形を取り囲むケースに入った不思議物体にはどんな手掛かりがあるのか興味深かったが、納得の動きと推理を働かせる面白さを秘めていた。
 コロンブスの卵ではないが、斬新な発想とデザイン、それが難しいパズルとして成り立ち、なおかつ美しくてお洒落で外連味のなさは「はずる」シリーズの新しい代表作と評価されるだろう。

はずる
 それは、殆ど探ることができない迷路か。2重、3重の怪しい溝と突起が単純な迷路でないことを物語っている。上下の動きは何かに阻まれる以外は自由である。暫くすると仕掛けの見当はつくがそれだけである。道なき道はどれほどの正しい選択眼を求めてくるのだろう。

HANAYAMA
 「はずる」パズルは商品名と会社名が別々のパーツに加工されることが多い。しかし、今回はINFINITYとHANAYAMAは同じ部品に記されている。それを意地悪ととるか、見識の高さととるか。はたまた、その路を罠ととるか、王の行く道ととるか。

インフィニティ
 絶望が希望と変わる瞬間は突然にやってくる。キャストパズルが「はずる」シリーズに変わっても、外して元に戻すこと。そこにこそ醍醐味と達成感があることは変わらない。それはキャスト ダイヤモンドとは大違いで、キャスト インフィニティを始めから外した状態で渡されて初期状態に戻せる人は稀有なパズルセンスの持主で称賛に値するだろう。

CastPuzzle倶楽部
 希望はじっくり噛みしめなければならない。「そうきたか」と味わう余裕がなければならない。王道を往く者は諦めてはいけないが、焦るのはより禁物である。冷静な感激のみが帰り道を確かな道とする。それは誰も無限の時間は持ち合わせていないのだから。

追加

追 記   --- 2016年8月6日 23:00 ---

 実は残念な報告を書くことにする。
 本来想定していたと考えられる手順より近道が見つかったのである。
 上の『「そうきたか」と味わう余裕』云々は、その近道を指している。商品のばらつき等により現在のバージョンが全て可能かは分からないが、充分クリアと呼んで問題ない程度だと思う。キャスト エクアより違和感のないレベルだろう。
 戻す行程で試行錯誤していたら、鮮やかなクリア方法を発見し、本来はこんなにスッキリして洗練されたパズルだったのかと驚いた。持ち方にもよるが外れる瞬間抜け落ちるほど力は一切使わないものだからAmazonさんのように怪我なんぞしたくてもできない。されどショートカットも捨て難い。
 それは、東京から旅立ち大阪を目指していたが、意味もなく名古屋で目的を果たしてしまったような結末で、パズルの価値を大きく損なうものである。現在はほとんどの人がそれをゴールと理解しているのだろう。何故なら安易な近道なのだから。
 その意図しない道を防ぐには、より遊びを無くし精度を高め無駄を埋める必要があるだろう。それでパズルとして成り立つのかは、かなり困難な気もするけれど対応が必要なのは当然である。
 新しい対策品はかなりシビアな操作を求め、ある程度理解しないと果てしのない旅を余儀なくされるだろうが、それでこそ難易度6である。そもそも曲がりくねっていても一本道では意外性は少ないし、罠は罠と悟られないからこそ罠である。

 かなり自由に操れるようになってきたので、それを踏まえた感想を追加すると、ヒントになってしまうがとてもリズミカルな動きが印象深い。

 クリアした時に「そうきたか」と感じた人は、納得の本来の手順も探して楽しんで欲しいと願い、また改良を期待して記した。

再度の追記

 再度の追記 --- 2016年8月11日 22:00 ---

 某掲示板での余りの評判の悪さに、それほどかと不審に思いもう一度確認したら事態は更に厳しい状況であった。
 上の東京からの旅の例えなら、はやくも新横浜で下車である。それは巧みに操れば簡単にできてしまい外れることに疑問の余地はない。この手数でクリアしていたら難易度6でなくても悪態をつくことは当然で十分理解できる。
 外せた人は一体どの駅で降りたのだろう。勝手な推測では新横浜6割、名古屋3割、大阪1割程度か。評価が割れるのは当然である。また、途中下車した人達は元に戻せているのだろうか。実は正規に外した方が手数は掛かるが一番戻しやすい。

 簡単過ぎると感じている人は、折角だからINFINITY∞と刻印してあるリングが先に外れるのは別解だと諦めて、それは外れないものとして再び挑戦したらどうだろう。仕掛けが分かっていても意外に手こずり少しはインフィニティを見直すことができるかもしれない。

 メーカーとしても発売前にはテストを繰り返しただろうが、余りにも残酷な結果である。それは許せる範囲をはるかに超えている別解であり、特に今回記した解法は担当者の血の気を失なわせたものだろう。
 都合のよい先入観や思い込みがあると見えるものも見えなくなってしまう典型であり、何事も焦らずに念を入れた慎重な確認が大切なことを教えている。
 発売延期や外箱の説明文のシール貼りを見ると随分と無茶な開発時間だったのだろうか。卓越し斬新なアイデアとデザインの素材であるからより残念である。

 結局、この感想もチグハグで大袈裟な上に支離滅裂と思われただろうが仕方がない。HANAYAMAはキャスト インフィニティを華麗に生き返らせることができるのかパズルメーカーとしての力量を問われるが、それは直ぐにでも成し遂げるに違いないと信じて待ちたい。


 更に、2016年10月5日追記

 最新版の購入レポート「安心して下さい。別解は解決してますキャスト インフィニティ。」も御覧下さい。 
 

posted by 工房藤棚 at 10:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle
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