2016年07月18日

計算通りでは計算違いキャスト ケーキ。

 
 7月5日にキャストパズルのシリーズ名を「はずる」に変更し、その第一弾として3作が発表された。その二番手は難易度4の「キャスト ケーキ(CAST CAKE)」である。

キャスト ケーキ
 折角延々と築き上げたブランド名を捨てて、輝かしいイメージを強烈にアピールするためには新作の役割は大きい。新シリーズ「はずる」といっても、他は同じものを箱を変えて値段を上げただけのものである。

CAST  CAKE
 もしかしたら、新シリーズのための隠し玉の可能性もある。いつでも発売できたのだが、この時を待っていたのである。所謂「満を持す」である。

はずる
 その姿に対する「キャスト ケーキ」の名前に厭な予感がした。その形に醒めた感覚を覚えた。その説明文に落胆した。『単純でありながら計算された秀逸な作品』。

HUZZLE
 これほど事前に期待しなかったパズルは無かった。当然ながらその予想は外れて欲しかった。もし推理通りなら面白くないのは勿論のことパズルと呼べるかも心配である。そうして、その心配は心配以上であった。

CastPuzzle倶楽部
 操作性が悪い上に、操作感はもっと悪い。楽しみのはずの遊びが苛つくだけの作業になり爪楊枝まで持ち出して、計算した通りの配置にしたらアララ「はず・る」。その計算も円は一周360度、直角は90度。90*3=270。小学校は何年で習ったのだろう。

HANAYAMA
 新シリーズHUZZLEの動画に深いため息をついた。上の口に2本の歯が目立つ丹頂鶴のユルイもので、「はずる」を「歯鶴」にかけたつもりだろうが、そのセンスは寒いと感じた。ところが、キャスト ケーキでのそれ以上の虚ろなため息は、期待されるユーザー像からは遠く離れつつある自分の感性に対するものだったのだろうか。
 

posted by 工房藤棚 at 15:21 | Comment(2) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle

2016年07月17日

新シリーズ「はずる」の第一弾キャスト ダイヤモンド。

 
 CastPuzzleシリーズが、2016年7月5日にリニューアルされ名称も「はずる(HUZZLE)」となった。
 それに合わせて新作が3品追加されることになり、難易度1の「キャスト ダイヤモンド」と難易度4の「キャスト ケーキ」及び難易度6の「キャスト インフィニティ」が発表された。

キャスト ダイヤモンド
 無事予定通り発売されたのは「キャスト ダイヤモンド」と「ケーキ ケーキ」で、「キャスト インフィニティ」は8月6日の予定と変わった。

CAST DIAMOND
 今回の変更は大幅なもので
1)名称:「キャストパズル(CAST PUZZLE)」→「はずる(HUZZLE)」
2)価格:980円→1,280円(税抜き)〔約3割値上げ〕
3)外箱の変更:商品が見える形から写真へ
4)「ひらめき指数」「論理指数」:廃止
5)テーマの漢字一字:廃止
6)廃盤商品:明確化

はずる
 こうして見ると、ファンやユーザーのメリットが全く見えない。特に「はずる」は、「恥ずる」や「…は狡」のように語感が悪いし、それよりなにより「外すパズル」のみをイメージさせることは、キャストパズルにとって望む姿ではないだろう。
 外して戻す。この両方を成し遂げてはじめてクリアであり、それでこそ仕掛けの難しさや醍醐味や爽快な達成感が味わえるのである。

HUZZLE
 けれども、新パッケージの右下には「はずすパズル」の帯がデザインされている。その上「キャスト ダイヤモンド」は外すパズルではないのである。ご丁寧に『このパズルは戻すパズルゲームです』の表記さえある。「はずる」の将来を暗示させる自己矛盾である。

DIAMOND
 「はずる」という名前が商品コンセプトと違うからと「CastPuzzle」に変更するであれば皆納得するだろうが、話は真逆である。
 値段も本体価格を上げるよりも、新商品以外は4割以上も値引きされて販売されているケースもあることを是正するほうが肝心だし本筋だろう。それが容易でないことは見当つくが、その努力が商品価値を高めるだろう。
 永い時間をかけて築き上げた貴重なブランド名を捨てるのならば、今後は面白いアイデアには材質の亜鉛合金やダイキャスト(DIE-CASTING)製法には拘らず素晴らしいパズルを生み出すことを期待したい。

HANAYAMA
 「CAST DIAMOND」はレベル1である。その上外れた状態で出荷されているのは、難易度が低くてもファンの多い「キャスト ループ」と同じで、完成形ではネタバレになる。それは一瞬だが切れ味は鋭い。残念なのは、その「はずる」後がユルユルなことである。キチッとしていればインテリアにもお洒落だが、磁石はコスト的に無理で、造形的にも難しかったのだろうか。
 

posted by 工房藤棚 at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle

2016年02月02日

瓢箪からは駒も出るが名品も出るキャスト パドロック。

 
 平成28年最初のCastPuzzleがほぼ予定通り1月末に発売された。その名はキャスト パドロック(CAST PADLOCK)で、パドロックとは南京錠のことである。それをイメージしたと言われれば「なるほど」と納得する。

外箱
 手にしてみると予想以上に小さいもので、却ってお洒落で格好良い。仕上げも上品であり、丸形はブラウンの細かい梨地処理で楕円形はシルバーの同じ処理であり、これに手応えのあるパズルが付いていて、それが千円以下で買えるのだから、その価値は驚くほど高いものである。

キャスト パドロック
 外箱の紫色が示す通り総合難易度は5。ひらめき指数4、論理指数5であるが論理指数は6を与えても不自然ではないだろう。2010年発売のキャスト ラトル以来となる総合難易度5が伊達でないのは何よりである。テーマ漢字は「頑」であり、頑丈な造りと同時に頑なにクリアを拒む難しさを適切に表現していて出色である。

キャストパズル パドロック
 色々な要素が盛り込まれているので簡単ではない。楕円形のパーツにある切欠きの角度、丸形パーツの軸の中央のライン、上下の微妙な遊び、意味有り気な真ん中の四ツはなく三ツの突起とガイド、楕円形の内部のくびれ、俗にいう瓢箪形でありそのラインは十分に妖しい。自由に回転するのだけれども、自由に上下移動できない制約。ふとしたきっかけで今までにない挙動を示すが再現は困難という怪しさと不思議。もろもろが重なり、堂々巡りのような徒労感による苛立ちさえ覚えクリアへの糸口が見つからないもどかしさが募る。

CAST PADLOCK
 万一、思いがけず外れてしまったら幸運ではなく痛恨事であり、恐らくもう元には戻らないだろう。唯一の方法はあと一つのお買い上げだけである。長い間待っていた一晩では解けないパズルであり、パズル初心者にとって荷は重く試練となるだろう。試すことが沢山あるということは紛れも多いことにつながり、それでも愉しめたらセンス十分であり自信を持って誇れる感性である。

CASTPUZZLE PADLOCK
 様々な試行錯誤で辿り着く外せる予感は多分その通りである。その通りではあるけれど秘訣もあることを理解した時、あるいは、クリアした後に本当の初期状態に戻して自己満足に浸る時、論理指数6もありと言ったことを納得して頂けるだろう。まだまだ分からないことが多く謎も残り奥は深いが、それはそれでいいのである。だから楽しいし止められないのだろう。

CastPuzzle倶楽部
 キャスト チェーンやキャスト ナットケース・キャスト シリンダーなどが好みでタイプの人にとっては、待望久しく願いが叶うHANAYAMAからの嬉しい贈り物となるだろう。キャスト シリンダーは評判が良いと聞くが、今後は新しいパズルの双璧を担う可能性は高い。
 「瓢箪から駒」の〔駒〕とは馬のことで、瓢箪の小さい口から馬のような大きなものが飛び出すたとえから、思いがけないことや道理上ありえないことが起きる意であるが、そのくびれには愛嬌があり、そこに面白さや不可思議と希望と驚きが秘められている。
 

posted by 工房藤棚 at 23:53 | Comment(1) | TrackBack(0) | HUZZLE・CastPuzzle
                                       .
Logo