2010年07月07日

年寄りのバカほどバカなものはない。

 
 他人が、何に期待して、何を夢見ようと勝手だが、ジャンボ宝くじを行列して買う人の発想とは、どうなっているのかしら。

梔子


 テレビのニュースを観ていると、本当に年寄りが多い。六十年も七十年も生きてきて、宝くじに夢を託し、その行列の一員となる行動力って何だろうか。

紅白


 年を経ると、自動的に利口になるわけではない。そんなこと、自分をみれば直ぐ分かる。我が山本夏彦翁も「つかぬことを言う」でこう述べている。
 『人生教師になるなかれと私は思っているが、口に出しては言わない。人は年をとると教えたがる、教える資格が自動的に生じると思うらしいが、むろん誤りである。年なんて勝手におしよせてくるものだ』。

梔子



 それにしても、尋常でない寺銭に群がる元高級と呼ばれる公僕と、途方もなくゼロに近い当籤率に縋る年寄りと。
 


posted by 工房藤棚 at 20:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 山本夏彦

2010年06月12日

いやな感じ。

 
 『「おごるもの久しからず」「満つれば欠くる」も、おごるほど栄えたことのない私には嬉しい言葉である』は、私が言うのではない。そう山本夏彦翁の言葉である。

薔薇


 『醜いことは他人の生活をうらやむこと、尊いことは奉仕して恩に着せぬこと、素晴らしいことは感謝の念を忘れぬこと―と私が言っても信じないなら、福沢諭吉が言っている』も山本夏彦翁の本より。

薔薇


 今週の週刊新潮の『「小沢辞任」でハシゴを外された「谷亮子」が惨めな雑巾掛け』によると、谷の実父が仲違いした兄のことを「あの人も、人のことをこういうふうに言うんだから、さぞかし社会の一員として立派な暮らしをしているでしょうね。まぁ、せいぜいお頑張り下さい」。誠に厭な感じである。

薔薇

  

posted by 工房藤棚 at 07:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 山本夏彦

2010年06月10日

イヤ怒るまいことか婦長さん。

 
 久しぶりに山本夏彦翁の本を読んだが、やはり今でも面白い。それを一言でいえば、明快で痛快であろう。

薔薇


 下に紹介するのは、『「夏彦の写真コラム」傑作選@藤原正彦編@新潮文庫』の「イヤ怒るまいことか婦長さん」より。
 当然、全文を読まないと深みが出ないのだが、面白味は伝わる範囲で省略した。

薔薇


 『…私は糖尿病と高血圧、慢性胆管炎で入院しました。回診の先生に「タンノーが痛いのですが」と訴えると「検査もしないうちにどうしてタンノーだと分かるんですか」となじられ、あとで同室の患者に肝臓のあたりとか胃のあたりがと言わなければダメよと教えられました。
 痛烈な痛みに脂汗かいている私を見かねて、隣の人が看護婦を呼んでくれました。
 「どうしたの、どうしてほしいの、様子を見る、それともお注射する」「どうしていいか分からないから来てもらったんです」
 それなのになお「注射してほしいの」と聞くので頭にきて「注射なんかいらない外出許可を下さい」「どこへ行くの」
 「前の薬屋へ行って痛みどめを買ってくる。ここでは頭をさげてお願いしてその上高いお金をとられるが、薬屋なら向こうが頭をさげてありがとうの一つも言う。ひょっとしたら福引券をくれるかもしれない」
 こんどは婦長がとんで来てまたまた注射するからと言うから、注射はいいから電話をかけさせてくれとたのむと、電話なら番号を言えばかけてあげるとおっしゃる。一一九番にかけて救急車を回してくれと言ったらイヤ怒るまいことか婦長さん。…』

薔薇


 中身もさることながら、軽快なテンポと自然な文体は、名コラム二ストの面目躍如である。
 

posted by 工房藤棚 at 14:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 山本夏彦
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